関西大学化学生命工学部化学物質工学科

内容

多糖誘導体からの機能性分離膜の創製

 ある目的の物質を分離、濃縮しようとするとき、膜材料の構造の設計を行うことは重要である。このような観点から多糖をながめると、多糖分子内に多数存在する水酸基、アミノ基、カルボキシル基などは化学修飾が容易であり、膜材料設計に適した素材である。また、生分解性の天然高分子であるため環境保全にも有利な素材である。多量かつ容易に入手できる多糖としては、セルロース選択透過性膜、有機液体選択透過性膜、酵素固定化膜、血液抗凝固性膜、キャリヤー輸送膜などが調整され、それぞれの目的に応じた膜特性と膜構造の関係が検討され、その応用の可能性が種々検討されている。
 本研究で設計、合成された多糖誘導体と金属アルコキシドとの有機−無機ハイブリッド膜への展開も検討されている。







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